2013年10月22日火曜日

【こちらも】 Software Design 11月号 に寄稿いたしました【約半年ぶり】

みなさんこんばんは。

Ubuntu の新しいバージョンの 13.10 Saucy Salamander が先週リリースされたわけですが、新リリースにあわせる形で Software Design 11月号「Ubuntu 13.10 “Saucy Salamander” 次期LTSリリースをにらんだ,野心的なマイルストーン」に一般記事を寄稿いたしました。

この記事を書いた時点では、Mir/XMir ディスプレイサーバへの移行が撤回される前で、スマートフォン・タブレットとデスクトップとの統合という軸で記事を書いたのですが、その後 13.10 では Mir/XMir 移行は撤回され、ディスプレイサーバ移行の前提が崩れてしまいました( ただし白紙撤回となったわけではなく、引き続き Mir/XMir のテストを行うことは可能です)。また、デスクトップ版で32bit版64bit版のどちらがオススメなのか分からないという点は、公式に「64bit版がオススメ」ということに落ち着いたようです。IBus の 1.5 移行とそれによる(特に)日本語入力環境の大幅な変更はリリースに盛り込まれた状況となりました。

もちろん改良点もあるのですが、比較的目に見えづらいところでの変更ということで、「目に見えてうれしいところはないけれども日本語入力環境がちょっと...」というのが第一印象となるリリースになってしまいました。

日本語入力環境については、あわしろいくやさんが非常に苦労してユーティリティを書いたり解説を行ったり、挙句の果てにはリリースノートの翻訳に注記を書いていただいたりしていたわけで、少なくとも 13.10 で日本語入力ができるのは、いくやさんのおかげなんじゃないかといった状況です。

この辺の不具合を踏むと過剰に反応する方が出てきたり、それに対して「文句があるなら貢献を」という議論が沸き起こったりというイベントが発生するわけですが、まずは「リリースノートを読んで身構えて」欲しかったというのが正直言ったところです。

そこにあるのを意識しないで使うことができるのが日本語入力だけでなくOSの理想ではあるのですが、現状ではまだまだ色んな物が足りていません。リリースノートは新しい世界に踏み出すための最初の一歩だということで、(長くて申し訳ないんですが)目を通していただければ幸いです。