2010年12月15日水曜日

中高生向けのゲーム制作雑誌「がまぐ!」創刊

有志による、21世紀の現代の中高校生を対象としたゲーム制作雑誌「がまぐ!」が 12/15 に創刊され、現在配布サイトにてPDFファイルが無償でダウンロードできるようになっています。ものすごく乱暴な言い方をするならば「21世紀のマイコンBASICマガジン」ということができるオンライン雑誌です。( 直接関係ありませんが編集長の @117Florian 氏は古い知人です。 )

この企画自体については商業目的云々ということではなくて今の時代の中高校生に読んでもらうことを第一に考え、 twitter で有志を募りオンライン雑誌という形でこのような成果物ができてしまったという非常に現代的な制作過程や、紙媒体の出版が非常に難しい状況になっている昨今の状況、そしてなりより次の時代を担う中高生が気軽に手に取れるかつての「ベーマガ」のような存在が皆無であるという状況が特筆すべき背景であったのかと思います。

とはいえ、執筆陣が豪華でしかも可能なかぎり簡単な言葉で書くという編集方針が徹底して取られており、全般的に非常に丁寧な言い回しの内容に仕上がった印象があります。その一方で昨今のIT専門書にありがちな開発環境のインストールに紙面の半分を割くといったような無駄な冗長さは排し、掲載ソースコードについては読者が手を動かして実際に入力することを推奨するためにあえてコピー&ペーストができないようにしているといった「辛い」要素も兼ね備えています。創刊号はレイアウト的に若干課題が残っている部分がありますが、今後「がまぐ!」は年4〜6回の発行を予定しているということなので、経験値を積んで次の号に活かしていけば問題ない程度なのではないかと思います。

今回はゲーム制作の世界でこのようなムーブメントが起こったわけですが、同じような問題はゲームだけにとどまらず色々な分野で現在進行形で起きている事情もありますので、今安価に利用できる資源を使って伝えたいことをオンライン雑誌の形で伝えていくという手法は有効ではないのかと思います。

ともあれ、ゲーム開発に少しでも興味がある人はダウンロードして読んで損はない内容なのではないかと思います。また中高生ではなくとも多いに刺激を受ける要素が多いので是非ダウンロードして目を通してみてください。