2008年6月9日月曜日

perlのopen文についての反応

ITProに掲載された「第1回 Perlの文法の基本:ITpro」という記事に対して日本のperl界の重鎮の方々がはてなブックマークで怒りの雄叫びをあげています。掲載された記事が古いものからの再録だという事情も手伝い、古くてあまりよろしくない書き方をしているということが問題になっています(詳しくはにとよんさんdankogaiさんが解説されています)。

原因としては記事を掲載するITProが内容についてのレビューを怠ったということがあげられますが、そもそもperlというのは「見た目はともかく目の前の仕事を効率的にこなすこと」を目標とした実務的なスクリプト言語と私は理解しています。そのような実務的な環境で「こう書いてはいけない」と主張するのはよっぽどの理由があり、それを広く知らせる必要があると思うのです。ましてや今回問題になっている open の件については古い記法がそれこそ perl 4 の時から様々な解説書や雑誌記事で取り上げられているわけで、それを覆せるだけのアピールがあったのかということも問題の一つなのではないでしょうか。

正直イマドキのmodernなperl書法なんて、どこを調べたらいいか皆目検討もつかないと思うのですが、先ほどあげたにとよんさんの解説ページではperl-user.jpが挙げられています。

うんうん、参考になるなと思ってよく見たら、立ち上がったのが今年の5月20日ではありませんか!こんな状況では重鎮と呼ばれる人がいくら怒っても状況が改善するわけがありません。せいぜい「perlにもカルトなやつらがいてとっつきづらい」といわれるのがオチです。今回の件についてはお互い自省してより建設的な方向に持っていく必要があるのではないでしょうか。

perlということで思いだしましたが、sledge が公式にApache2に対応する日は来るのでしょうか? 個人的には失われたテクノロジ扱いでも構わないのですが、sledgeで飯を食ってる人はいろんな意味でマズいと思うんです。

余談ですが、オープンソースの世界って結構絶滅危惧種や絶滅種が案外多いんですよ。「開発者がいなくなってもソースは残る」とか言われていた時期もありましたが、人気がなくなり開発者がいなくなったオープンソースソフトウェアほどみじめなものはないですよ。多分sledgeは絶滅危惧種だし、perlじゃないけどpenguinofficeとかはオープンソースなのに入手するのさえ困難だという状況ですし。

2008年6月5日木曜日

学校裏サイト

J-CASTさんの記事によると、サイブリッジという会社が学校裏サイトに特化した検索サイト「学校裏サイトチェッカー」の運用をはじめたとのことです。

この「学校裏サイト」というもの、不登校の原因や一部では自殺の引き金にもなるとする報道がされていますが、具体的にどういったものであるのか私には実感が持てないものでした。「裏サイト」というくらいなのでよっぽどアングラなものかと思って、先の「学校裏サイトチェッカー」にリンクされているサイトをチェックしたら、したらばあたりを借りてたり、携帯の掲示板だったりと全然「裏サイト」なものではなくあえていえば「ゴミサイト」でしかない印象でした。

文部科学省
によると「青少年が利用する学校非公式サイトに関する調査報告書」がまとめられていて、要は学校非公認なものはすべて「学校裏サイト」という位置づけになっているようです。学校の名前を冠した掲示板を借りればすぐに「学校裏サイト」のオーナーになれるという寸法です。

ばかばかしいと言ってしまえばそれまでなのですが、実際に影響が出ていることもまた事実です。世の中の流れとしては規制やフィルタで生徒児童を守ろうということのようですが、今の生徒児童もいずれは卒業し保護から外れる日がくるわけですから、いづれはそういった暗部に対しても自力でなんとかしなければなりません。ではどうすればいいのかということでちょっと考えてみました。
  • 「学校裏サイト」という表現を「学校非公認ゴミサイト」みたいな表記にする
これはいわいる「珍走団」と同じ理屈です。変に「裏」とか言ってしまうわけだからなにやら秘密めいたものを感じさせてしまうわけで、実際には「裏」でもなんでもなく、実態はただの管理が悪いゴミ掲示板なわけですから、ゴミはゴミをしっかり表現し、「ゴミサイトに出入りするのはかっこ悪い」という風潮をつくるのが第一歩なのではないでしょうか。
  • 「学校裏サイト」での誹謗中傷に対して毅然と対抗言論を張れるスキルを教える
いまさらこんなことを言ってもしょうがないのですが、ネット社会はバーチャルでもなんでもなく、現実社会の一部分でしかありません。「学校裏サイト」であっても現実社会の一部です。幸いネット上ではケンカが強いかどうかはあまり関係なく、いってみれば「声が大きいかどうか」が重要になります。ブログをつくり、場合によってはドメインでも取って、堂々と対抗言論を張るのはどうでしょうか。またニュースにもなりましたが裏サイトの管理人をリアルに訴えるというのも有効な手段でしょう。

つまるところネットいじめに対してはネットで対抗するのが一番かと思います。言葉がもつ力を信じ、情報武装する。これが一番だと思います。子供たちからケータイを取り上げるという話もありますが、ケータイがない状況でいかに情報武装するのかという練習課題になるのでそれはそれで有用なのではないかと思います。