2012年7月19日木曜日

BPStudy #58 でのセッション動画と資料を公開しました

開催から時間がたってしまいましたが、先日登壇させていただきました BPStudy #58 でのセッション動画と資料が揃いました。


OSC の Ubuntu セミナーでもそうだったのですが、自分の中でまだ比較的尺が長い ( 40分とか50分とか ) でのパフォーマンスがまだまだな気がしています。どちらかというと、まだまだ LT 野郎なのかなとヘコんでいたりもします。

はじめは、あまりにもヒドかったら動画は公開しないでおこうかとも思いましたが、これも成長の糧だということで、自己処刑的な感じで晒しておきます。

それにしてももうちょっとならんかな、俺。


Ubuntu Japanese Team の メンバーになりました

私事で申し訳ないことではありますが、この度 Ubuntu Japanese Team の メンバーとして参加することになりました。

Ubuntu Japanese Team のメンバーというのは、こちらのページで書かれているとおり、積極的な活動を行い、中心的な役割を果たすことを期待される参加者で、IRCミーティングで審査承認されています。

私の場合は、道場でのゲスト出演や Ubuntu Magazine Japan へのライター参加、先日の OSC 2012 Sendai 参加を通じて、メンバーにしていただいたという経緯でございます。色々な場面で陰に陽に応援して下さった方々にはこの場を借りて御礼申し上げます。

Japanese Team そのものはオープンな Ubuntu コミュニティの一部で、メンバーでなくとも誰でも自由に参加することができます。私もメンバーになったから特別どうだということはなく、今まで通り(もしかしたらより活発に)活動していきたいと思っています。

Ubuntu のコミュニティで特筆すべきことは、Code of Conduct (行動規範) がより重視される点で、参加者がどのようなスキルを持っているかよりも CoC に沿っているのかが問われてきます。Ubuntu が今までよりも、より楽しく実りのあるものになるその手伝いをしていければなと思っています。

2012年7月17日火曜日

オープンソースカンファレンス 2012 Sendai 参加ご報告

事前にこのblogで告知することができなかったのですが、この週末は「オープンソースカンファレンス 2012 Sendai」に参加してきました。

仙台でのオープンソースカンファレンスにはこれまで私にとっては位置づけ的に地元開催という意味合いが強く、一昨年の OpenSolaris、昨年のpid0.org に引き続き、今年は凱旋というかお礼参りといった感じで、Ubuntu Japanese Team として参加させていただきました。関係者の方々には非常にお世話になりました。この場を借りて御礼申し上げます。

今回は Ubuntu の人ということでブースとセミナーを、そして性懲りもなくLTもぶちかますフルパワー全開状態での参加となりました。

セミナーのほうは直近にリリースされた、Ubuntu 12.04 LTS についての比較的ライトなお話をさせていただきました。



そして LT ですが、過去2回同様、来場者に勇気を持ってもらうようなことをテーマにこのようなネタで喋りました。




冷静になって考えると、LTで喋ったほどには私は出世(?)していない気がしますが、それでも聴いてくださった方に元気やモチベーションを分けることができたならば、やった甲斐があったと感じています。

なんだかんだいって、まだまだ喋りが下手くそな気がしてちょっと憂鬱だったりもするのですが、記録と反省を含めて掲載しておきたいと思います。

2012年7月2日月曜日

【書評】 うぶんちゅ! (電撃コミックス EX 172-1) 瀬尾 浩史 著


コンピュータの楽しさを Ubuntu を通じて思い出させてくれる、21世紀のIT啓蒙コミック


IT業界は変化の激しい業界だと本当に思う。

少し過去を振り返ってみても、軽蔑されがちだったパソコン通信時代、Windows 95 とインターネットブーム、ライブドア事件、過酷化するエンジニアの労働環境、モバイルSNSの成長と行きすぎた射幸性の追求... と、IT技術の発展・変化と同じくらいビジネス環境や社会の評価という点で毀誉褒貶の激しい分野であることは間違いないだろう。

そのような分野になぜ関心を持ち、なぜ職業として選択したのかということを思い起こしてみると、コンピュータを使うことに伴う、ちょっとした苦労とそれを乗り越えることによる楽しさ、カタルシス、そういったものが原動力であったのではなかったかと思う。

私がコンピュータに興味を持ち始めた1980 年代は、今に比べて性能、ソフトウェア、通信環境、どれひとつとっても非常に貧弱だったが、それでもコンピュータが持つ可能性については繰り返し啓蒙がされ、教育的な要素とホビー要素のバランスのとれた、優良な雑誌や書籍が数多く出版されていた。

1980 年代のそういった雰囲気を表現するのは非常に難しいが、非常に影響力があった、すがやみつる先生のコミックで、Microsoft の ビル・ゲイツ を題材にしたものが、すがやみつる先生ご自身のblogで公開されていているので、その時代を過ごしていない方は、当時の雰囲気だけでも読み取っていただきたい。

・マンガ『ビル・ゲイツ物語』~ すがやみつるblog
http://sugaya.otaden.jp/e306.html

こんな環境の中で、コンピュータの可能性や楽しさを見い出し、やがて職業としてIT業界を選択したというエンジニアは私と同じような世代に多く存在する一方で、日々の業務に追われて本来の楽しさを忘れてしまっている人も少なくないだろう。

「うぶんちゅ!」は掲載母体の「Ubuntu Magazine Japan」の中で、その時々の Ubuntu の旬な話題を題材に楽しさを伝える位置づけで、毎号完結読み切り型のスタイルで連載されているが、今回の単行本化にあたっては、各エピソードをまとめるだけではなく、著者のコメンタリー的な4コマや描きおろしの新エピソード、サービス(?)エピソードが追加されており、毎号「Ubuntu Magazine Japan」を読んでいる読者も十分に楽しめる構成になっている。

劇中においても単に学園の中でドタバタしているだけではなく、各エピソードのクライマックスで発揮される三者三様の「システム管理同好会」メンバーのスキルや問題解決(?)能力は読んでいて非常に爽快だ。

若い方であれば「県立壱宮高校」の登場人物に自分をなぞらえて、また私のように必ずしも若くない方は若かりし時の自分に登場人物をなぞらえ、現状に追われるだけではなく未来を見据え、「あかね」、「マサト」、「里沙」の「システム管理同好会」メンバー ( もしかしたら、あなた自身かもしれない!! ) が将来どのようなエンジニアになるのだろうかという観点で、この「うぶんちゅ!」を読んでみると、また違った味わいがあるのではないだろうか。

また、単行本を読んで気に入ったならば、著者のWebページで公開されている本編や掲載母体である「Ubuntu Magazine Japan」もあわせて読み、実際に Ubuntu を動かして、自身の手で楽しさを追体験することができれば非常に実り多いものとなるだろう。

(株式会社アスキー・メディアワークス 佐藤 様よりご献本いただきました。ありがとうございました。)