2018年10月23日火曜日

Ubuntu 18.10 がリリース、Electron アプリ利用者は移行前に入念な確認を

みなさんこんにちは。

Ubuntu の最新リリース 18.10 "Cosmic Cuttlefish" が先週金曜日の 10/19 にリリースされました。リリースの概要や注意点などは、Gihyo.jp さんの Ubuntu Weekly Topics を参照してください。

LTS(長期リリース) の後の最初の Normal リリースということで、リリース後すぐにアップデートする人は少ないのかもしれませんが、私が使う環境はおおむね 18.10 にアップデートしました。

いつもはそれほど大きな問題に見舞われていなかったのですが、今回は Slack のデスクトップアプリが動かない ( 起動直後に segmentation fault を起こして落ちる ) という現象にみまわれました。

Ubuntu での Slack desktop アプリは deb 版と snap 版が用意されていて、snap 版は起動できるものの日本語入力ができないので deb 版をインストールして使っていたのですが、アプリが起動できないのはさすがにキツイので調べてみると、 v2.0.7 以前の Electron の問題 を踏んでいて、 Slack だけでなく ATOM や VisualStudio Code でも発生していた問題のようです。

この問題は Electron 的には v2.0.8 で修正 ( リリースノートにも記載されています) されている問題で、Electron を利用している製品ベンダーが追従していれば問題にはならないはずなところ、実際には問題をかかえた Electron を使用していたという状況のようです。

ユーザである我々ができることは、

  • いつも使うアプリが動作するのか充分にテストする
  • アプリベンダーにバグレポートを出す

ということになります(いつも使っているアプリにバグレポートを出すくらいの愛情は皆さんもっていますよね?)。

手元でざっくり調べたところでは10/23 現在


  • 問題なく起動できるアプリ
    skypeforlinux 8.32.0.44, Visual Studio Code 1.28.2-1539735992, discord 0.0.5, wordpress.com 3.6.0-25117
  • segmentation fault で起動しないアプリ
    slack-desktop 3.3.3, atom 1.31.2

といった状況のようです。

Electron アプリを開発した経験がある人はおわかりかと思いますが、問題が修正された Electron で上書きすることで回避することは可能ですが、正直あまりお作法的に美しくないので具体的な手順はあえて書かないことにいたします。

バグレポートを開発者に送り対応版アプリの登場を待つのが得策な状況なので、当該アプリを使っている人は気をつけてください。

【追記】

  • 2018-10-24 atom は Electron 2.0.9 を使う 1.32.0 に更新され、この問題が解決されたようです

2018年10月11日木曜日

日経Linux 2018年11月号が発売されています

みなさんおひさしぶりです。

2か月に一度やってくる「日経Linux」の最新号の2018年11月号が発売されました。前回の X68000 エミュレータの記事も普段とは違った方々からの反響があったようで書き手としては嬉しい限りです。

今回の Raspberry Pi 工作の連載では、中国製のあやしいLED電光掲示板を Hack して、Raspberry Pi からコントロールするマニアックな記事を書きました。

LED電光掲示板を動かすのは男のロマン(偏見)で、過去に名刺サイズの小さいものを買ったことがあったのですが、今回は 40cm 弱の少し大きなものを購入してみました。設定用のツールもあるにはあるのですが、Windows 用のものでお世辞にも便利とはいえないものだったので、挙動を解析してみたのがハイライトです。

この手のデバイスは本当であれば各OS用のドライバを作ってほしいところですが、実際にはなかなか難しいところがあるようですが、せめて開発者向けのドキュメントを整備して公開していただくと、様々な使い方ができ、デバイスも数売れるのではないかなと感じました。それこそ Raspberry Pi の登場で、開発者向けの資料が公開されているガジェットが増えましたが、もっと広まって一般的なものになれば良いなと感じています。

そして星占い連載記事はあいかわらずといった感じで書かさせていただきました。この連載のお陰(?)でその方面で名前が売れ始めた(というか呆れられた?)感がいたします。

今号も別冊の WSL 解説の特別付録付きということで、ボリューム満点の内容となっておりますので、書店で手にしていただければ幸いです。個人的には Windows を使う機会が少ないのでこのあたりも勉強していきたいと思います。