2009年3月19日木曜日

Project Jaris のプレスリリース

/.J にて、OpenSolarisベースの日本語対応Solaris「Jaris」公開中というトピックが掲載されています。JarisはいうまでもなくOpenSolarisベースの和製ディストリビューションとして開発が行われているもので、Solaris通の間では少なくとも名前程度は認知されていますし、Opensolaris.org のダウンロードページにもリンクが張られています。

そんなJarisなのですが、突如3/10にプレスリリースを発表し、それを受けて/.Jでトピックに採用された模様なのですが、プレスリリースそのものは3/19時点で公式サイトに掲載されておらず、ライセンスについても
ただ今Jarisライセンス改定を行っておりライセンス規定確定次第公開させていただきますのでもうしばらくお待ちいただけますようお願い申し上げます。
となっており、万全を期してプレスリリースを発表したとは到底思えない状況となっています。また、プレスリリースにおいても、「2009年03月10日 15時 配信」とされているのにもかかわらず、本文中の公開予定の項目に2008年10月の項目があるというお粗末な状況で、よっぽど急いでプレスリリースを一般ユーザではなく、マスコミ向けに発表したかったのではないかと思われます。その動機についても同じプレスリリースにて書かれているようで、

 ■追記事項

当プロジェクトが評価版を公開している期間中に承諾なしにJarisを調査し3月発行の雑誌に記事掲載されることになっているようです。
 当方と致しましては、皆様マスコミ各位におかれましては、公平を期し、発表させて頂くことでお取扱いただく所存でしたが、結果的に残念に思います。今後ともよろしくお願い申し上げます。
この部分をアピールしたかったのではないかと思われます。実際のところ、晋遊舎のLinux100%3月号でかなり大きく飛ばし気味に取り上げられていることから、プレスリリースで触れられているのはこの事であろうと思います。

ここで問題としたいのは、「Jarisを調査するのに承諾なんてものが必要なのか」ということ、そして「調査するのに承諾が必要なソフトウェアなんて馬鹿馬鹿しいだけなのではないのか」ということです。Jarisそのものについては数ヶ月前から活動されていて、関係者にとっては周知の事実なのにもかかわらず、飛ばし気味に雑誌に掲載されることに目くじらをたてるのはいかがなものかと思います。そんなに嫌なら評価版といえども時期が来るまで公開しなければいいだけの話なのではないでしょうか。ソフトウェアを公開するということ、ましてや「OpenSolaris派生」という看板を背負うことを甘く見すぎていたのではないのかと思います。

プレスリリースを出したことで、ますます後に引けなくなった部分はあろうかと思いますが、同属のOS使いとして今後の奮闘に期待したいところです。さしあたって突如音が出るトップページをなんとかしてもらえないでしょうか?