ここしばらくほぼ毎週土曜日に、立教大学の連続公開講座に参加していました。(紹介してくれた masafumi さん、どうもありがとう!)
立教大学 「考える技術・伝える技術 ~立教型ビジネス基礎講座~」
本当はあと 2 回講座が残っていますが、個人的な事情で参加できないので、ちょっと早いですが感想とフィードバックを書いてみます。
今回の講座は立教大学とマイクロソフトが協業してビジネス基礎講座を開発していくという枠組みの中で開催された連続公開講座で私のような一般参加者をも受け入れ、講師陣もまさにエース級の豪華な顔ぶれとなりました。
テーマは一貫して今のビジネスの現場で、どのようなことが起きているのかということと、ビジネスをうまく回すために必要な能力とは何であるのかということを受講者に「気づかせる」ためのきっかけづくりというところに重点がおかれました。
単なる網羅的な知識ではなく、実際のビジネスの現場で効く能力、講座の中では「Passive Knowledge から Active Knowledge」へという表現をしていましたが、あえて言い換えてみれば intelligence と wisdom の差に一貫してスポットが当てられていたように感じました。
内容としてはビジネスの現場での事例を紐解いて、それぞれの課題にどのようなアプローチで、どのような思考で、どのようなツールを使って、どのように表現して乗り越えていくのかという社会人の立場では非常にリアリティあふれるものであったように思います。就業経験のない学生さんにとっては雲をつかむような話もあったのかもしれませんが、社会に出て1~2年目にこの講座の内容を思い出すと非常に役立つものではなかったかとおもいます。逆に社会人1~2年目の方にはベストマッチだった内容だった気がします。
今回は講師陣がマイクロソフトということもあり、当然のことながらマイクソソフトの Office 製品がデモなどで多く使われましたが、「単に使えれば良い」ということではなく「効率的に仕事をやる」ためにうまく使って欲しいというメッセージが随所に織り込まれていました。
今回の講座を受けて、以前総務省が 2001 年に「IT講習会」と銘打って全国津々浦々で講習会を実施したものの、デバイスやソフトウェアの機能説明に終始していて、「セミナーのばら撒き」状態でちょっと違和感を感じていたことを思い出しました。
ツールを使うことと、仕事をこなすことのどちらに焦点をあてるのかというのは非常に大きな差があるように感じます。ちょっと言葉で表現すると
- Excelを使って仕事をする
- 仕事を効率的にこなすためにExcelを使う
この2つの文の発想の違い、それが Passive Knowledge と Active Knowledge の違いなのではないかと思います。
日々「Excel方眼紙」で仕事をされている方、あなたの発想は本当に「Active Knowledge」ですか?