2008年8月26日火曜日

カブロボ方面で不穏な動き

ひょんなことから東証デビューするきっかけとなってしまったカブロボですが、第1回の表彰式以降音沙汰がないものの淡々と運用が続いている状況でしたが、ここにきて不穏な動きを見せています。

この辺の情報については第1回最優秀賞受賞者の「わらしべロジック」開発者さんが情報を追っているのですが、大会を運営していたトレードサイエンス株式会社がこの7月にマネックスビーンズホールディングス株式会社100%子会社となったという発表を皮切りに、詳細は明らかにされていないものの「機関投資家向けの助言サービス」開始の発表と、有料サービスを含むカブロボ参加者向けの新サービスを久しぶりの参加者向けのメルマガ配信で発表(しかしWebサイトではまだ発表されず)とにわかに不穏な動きを見せています。

一体何が起こったのかということで、子会社化のプレスリリースを読み直してみると、


ということで、トレードサイエンス株式会社の2008年3月期の決算が大赤字となっており、この状況が100%子会社化の契機になったのではないかを勘ぐらざるを得ない状況となっています。

カブロボの大会システムは現状では大会側でコストを負担して運用されており参加者はコストを負担する必要がないのですが、今回のメルマガで「カブロボプレミアム会員サービス」なるものを有料で提供予定という方針が打ち出されている状況を考えあわせると、一般の投資家に対してはシステムトレード的なことを行うための基盤を、機関投資家に対しては大会と通じて得られた集合知を提供というのがこれからの狙いなのかもしれません。

100%子会社化は仕方がないにせよ、突如として「機関投資家向けの助言サービス」開始を発表したものの、概要すら明かされないというのはいかがなものでしょうか。カブロボの大会を育てたのは言うまでもなくのべ18,000人を超える参加者であり、程度はともかくとしてそういった参加者が残した成果としての集合知をタダ乗りしているかのように見えてしまうのは非常に感触悪く感じます。

第1回の表彰式から現在までカブロボがどのような歩みをしてきたのか、実運用フェーズの運営側でのレポートも含めて広く公表すべき時期に来ているのではないでしょうか。第2回の表彰式についても、当初は2007年年末開催予定だったものが2008年春開催予定に延期され、気がついたらもう2008年秋という状況になっているわけで、そういったところも参加者を軽視しているように見えてしまう要素なのではないでしょうか。