この会議に先立って公開された Agenda や各方面の状況を総合すると OGB の解散は不可避な状況にあるのではないかと個人的に感じていましたが、やはりその方向に進んでしまいました。
[ogb-discuss] Motion concerning dissolution of the OGB
http://mail.opensolaris.org/pipermail/ogb-discuss/2010-August/008012.html
( 以下拙訳を掲げます )
今朝のOGBの会議で、Plocher が作成しPhipps が賛同した以下の動議が、全会一致で (悲しいことであるが) 採択された。これにより、現在 OGB のメンバーは誰一人として存在しない状況となりました。決議文後半の部分については、 OpenSolaris 憲章や規約において、 OGB の定員が 3~7 名であり、欠員が生じたり OGB 選挙が 14 か月実施されなかったり OGB そのものへの不信任等といった事態が生じた場合には、Oracle(Sun) が一時的に補填メンバーを指名し、臨時選挙を実施する旨の条項があることを踏まえた形となっています。
-John Plocher
(前) OGB 議長
OGB の解散に関する動議
(Whereas) Oracleは、OGB と共に OpenSolaris の開発とコミュニティの将来について働く連絡役を指名するという要求を無視し続けており、
(Whereas) Oracleは、 2010 年 8 月 13 日に従業員に対して、Oracle と OpenSolaris コミュニティの間の開発パートナーシップを一方的に終結させるというOracleの決定を強いる内容のメールを配布し、
(Whereas) OpenSolaris の開かれた開発 に対して Oracle の継続した支持と参加がない限り、OGB と Sun/Oracle が作ったコミュニティが開かれた Solaris 開発パートナーシップを支持するということは意味をなさなく、
(Whereas) OpenSolaris コードベースの開かれた開発を続けることについての願望と熱狂は明らかにOracleの (述べてきたように、このコミュニティの) 手から離れ、他のコミュニティに渡された。
(決議文) OpenSolaris Govering Board はここに一括して辞任し、OpenSolaris 憲章 1.1 ( および規約 1.3.5 ) の規定により OGB を選任する責務が Oracle に渡ることを示す。
今後、現在と同じ形での OGB や OpenSolaris コミュニティを維持するためには、Oracle が OGB 補填員を指名し、臨時選挙を行い新しい OGB 体制を構築する必要がありますが、現在までの経過を見る限り現在の Oracle がそういった行動をとることは想像できなく、事実上の OGB の解散・解体ということになるかと思われます。また OGB は OpenSolaris の色々なコミュニティを統括してまとめあげる位置づけの組織ですので、残念ながらこの決議は OpenSolaris コミュニティの解体をも意味するのものであると受け取らざるをえない状況となっています。
ここにきて、OpenSolaris を構成するとされている 3 つの要素について
- コードベース - onnv-gate の更新が停止される ( 先のリークメモを裏打ちする内容 )
- ディストリビューション- リークメモによれば OpenSolaris としてのディストリビューションは公開されない
- コミュニティ - OGB 総辞職動議により事実上解体