Ubuntu Magazine Japan vol.09 (AA) はご覧になっていただけたでしょうか?
実はその Ubuntu Magazine の脱稿直前の最終修羅場局面で、突如 Boogie Board RIP が秋葉原のお店で 2,500 円で売られるという状況が発生し、関係者がこぞって秋葉原で Boogie Board RIP をゲットするという出来事が起きました( その後何度か在庫が消えては復活しているようです。またこの記事を書いている時には SOUTHTOWN 437 さんが Amazon で 2,980円で販売しているようです(AA) )。
この Boogie Board RIP ですが、地味に Windows 向けにペンタブレットとして使うためのソフトウェアが公開されていて、関係者の間では自然に Linux(Ubuntu)ではどうなんだろうという議論になったのですが、タブレット上の位置情報を取得した blog 記事がある ( Oliver Migeot さん, Mark Johnson さん ) という話題になりました。
ちょうど私もRIPをこのタイミングでゲットしたので試してみたところ、確かに位置情報が取得できることを確認しました。あとは「誰かがドライバを書けばなぁ」ということになるのですが、カーネルツリーを調べてみると、タブレットの入力デバイス用のデバイスドライバを書くこと自体はそれほど難しくないようだということがわかったので、Boogie Board RIP をペンダブとして動かすドライバを書いてみました。ソースファイルは github.com に、また Ubuntu デスクトップ環境向けに DKMS PPA を準備してみました。
導入はこんな感じで行います。
$ sudo add-apt-repository ppa:hchonan/boogie $ sudo apt-get update $ sudo apt-get install boogie-dkmsまた、 DKMS というのは Dynamic Kernel Module Support の略で、カーネルがアップデートされた際にも自動的にカーネルモジュールのビルドとインストールが行われる仕組みの PPA となっています。
なお、x.org 側は汎用の入力ドライバー evdev を使う前提にしています。標準の Ubuntu デスクトップ環境であれば evdev は設定も含めて標準でインストールされていますので、DKMS PPA を導入し、Boogie Board RIP を USBポートに挿せば即使うことができる(はず)です。実際のところ感圧は感知しないので非常に惜しい感が漂いますが、このくらい安く手に入れることができればオマケ感覚で使ってみるのもよいかもしれません。
とはいえ、十分にテストしているようなものではないので、あくまで自己責任で、また動かしてみてどんな感じだったかをお知らせいただければ幸いです( 手元の環境ではでは Ubuntu 12.04 LTS デスクトップ版を新規インストールした直後に DKMS PPA を導入して動作を確認しました )。