2011年8月2日火曜日

Androidアプリ「牛トレーサー(ぎゅうとれーさー)」 1.2.0 リリース

好評をいただいております Android アプリ「牛トレーサー」でございますが、 Version 1.2.0 を先ほどリリースいたしました。

今回バージョンアップするきっかけになったのは、このアプリでも使っている(独)家畜改良センターの「牛の個体識別情報検索サービス」で、「牛肉の放射線物質に関する検索システム」が提供されたことです。

一連の放射線セシウムを含む稲わらに端を発する牛肉汚染騒ぎで、個体番号から汚染の有無を調べることができるようになったのは非常に好ましいことではありますが、現状では残念ながら当該サイトへのアクセスが集中してつながりにくくかえって不安を感じかねない状況になっていたり、場所によって「暫定許容値」「暫定規制値」と用語の統一ができていなかったりと、急ごしらえであることを考慮したとしても満足できる情報が得られていないという状況だったりします。

さらにひどいことに、汚染稲わらを食べた可能性があるとされた牛について、検査の結果「暫定規制値内」であるとされたものについては、そもそも何の問題もないかのような結果表示となっている点です。(右の検索結果はそれぞれ 1:汚染稲わらを食べたものではないもの 2:汚染稲わらを食べ検査が済んでいないもの 3:検査の結果「暫定規制値内」のもの 4:検査の結果「暫定規制値超過」のものです)

検査結果としては "ND(検出限界以下)" 〜 500Bq/kg と幅がある上に、「暫定規制値内」の個体がどのように扱われるのかは現在確かな方針が決まっていない状況にある中単に「回収対象外」と表示させるのは非常に乱暴なものではないかと感じます。

「牛トレーサー」ではこの部分については、厚生労働省の報道発表からの情報をもとに、独自に Google Application Engine 上にデータを展開していますが、アプリケーション内から一次情報にアクセスできるように配慮をしています。

(厚生労働省のデータについても、PDF や Excelファイルといったデータフォーマットでかつ同じExcelファイル内で 個体識別番号の表現が "12345-67890" だったり "1234567890" だったりとヒドいことになっています。日本を代表する優秀な行政スタッフが揃っているはずなのに... ) 

今回のバージョンアップでは、(独)家畜改良センターのサイトがつながりにくい場合に汚染情報だけでも検索できるように「汚染情報のみ検索」の設定項目を新たに設けました。検索結果がいつまでたっても帰ってこないような状況になった場合に活用ください。

最後に、遅れてしまいましたが拙作「牛トレーサー」について「オールナイトニッポン GOLD app10 産直!アプリニュース 2011.07.22」で紹介していただきました。リスナーやユーザの方だけでなく開発者にも暖かく接していただけるというのは非常にありがたいことです。blog 読者の方もぜひ機会がありましたら app10.jp や放送をチェックしてみてください。